整形外科

腰痛

腰痛は子供から高齢者まで広い年齢層でみられる症状です。子供の腰痛は、スポーツによる場合が多く、単なる捻挫や疲労性の筋肉痛ではなく、「腰椎分離症」の初期症状の腰椎骨挫傷や椎弓疲労骨折の初期症状の可能性がありますので、整形外科を早めに受診しましょう。レントゲン検査やMRIの画像診断による早期発見が重要です。高齢者の腰痛は骨粗鬆症による「脆弱性圧迫骨折」が潜んでいる場合があります。「変形性脊椎症」や「腰部脊柱管狭窄症」などの診断も整形外科でなければ診断は困難です。早めの受診を行い、早期治療を行いましょう。
腰痛は時期により急性腰痛(発症から4週間未満)、亜急性腰痛(発症から4週間~3カ月未満)、慢性腰痛(発症から3カ月以上)と分けられます。腰痛症に併発する神経根由来の坐骨神経痛も多くみられ、坐骨神経痛は「腰部脊柱管狭窄症」や、「腰椎椎間板ヘルニア」などが原因となることが多いです。腰痛の原因は脊椎由来、神経由来、内臓由来、血管由来、心因性、その他に定義されます。具体的な原因は、重篤な基礎疾患(悪性腫瘍、感染、骨折など)、下肢の神経症状を併発する疾患、各種脊柱構成体の退行性病変(椎間板・椎間関節変性など)です。腰痛が長引く場合、重大な疾患がひそんでいる場合があります。安易に疲労によるものだと思わずに、診察をうけていただくことをお勧め致します。多くの場合は保存的治療で軽快しますが、頑固な症状や歩行障害がある場合は手術が必要な場合もあります。適切な診察、適切な治療をうけ、日常生活に支障をきたさないようにしましょう。